こんにちは。
今日は、いろんな犬に備わっている「気質」について書いていきます。
犬それぞれの「性格」とはちょっと違う、種類によって共通する「気質」。
お迎えを迷っている子の性格は実際に暮らしてみないとわからないけど「気質」であればある程度事前に把握できます。
それでは早速いきましょう!
性格と気質の違いとは?
まずはじめに、気質と性格の違いからみていきましょう。
「気質」生まれ持った考え方や気持ちの持ちようのこと。
「性格」ものの考え方、行動に表れる特徴的な傾向のこと。
つまり、「生まれ持ったもの」か否かということですね。
性格は生活環境など様々な要因が積み重なって形成されていきますが、気質は生まれた時から持っているものという理解で問題ないでしょう。
犬の代表的な気質
それでは、気質と性格の違いがわかったところで、今度は種別の代表的な気質をみていきましょう。
飼いにくい??テリア種
ジャックラッセル・テリアやブル・テリアなど、テリア種はとても沢山います。
そんな彼らに「テリア気質」という言葉もあるくらいよく表れるのが「気が強い」「頑固」といった気質。これは元来、害獣駆除のための犬だったためです。
気が弱く、臆病ではお仕事になりません。
そこで当時は「気が強く、勇敢」な個体同士を掛け合わせてより有能な子供を作っていました。
そのため「動く宝石」ことヨークシャテリアにも立派にテリア気質が備わっています。
これが犬のしつけ初心者にはちょっと飼い辛いと言われてしまう原因です・・。
※テリア種の全てが「テリア気質」ではありませんよ!魅力満載です!
穏やかなレトリーバー種
一般的に体の大きい種は獰猛、という気質を備えています。これは多くの大型犬が獲物と戦う役目を担っていたからです。
ですが、レトリーバー種はどうでしょうか。
盲導犬を筆頭に、介助犬や災害救助犬、セラピー犬などの多くに選ばれているのはレトリーバー種です。獰猛という気質が顕著ではこれらの仕事はこなせません。
彼らレトリーバー種も狩りのお手伝いはしていたようですが、獲物と戦うというより獲物をご主人のところまで届けるのがお仕事で自ら戦わなかったために獰猛である必要がなかったそう。
「人間が大好きで忠実」は多くの犬がそうといえますが、「穏やか」という気質があるのは大きな違いですね。
大型犬でも飼いやすく、しつけしやすいのも一重にレトリーバー種が「穏やか」気質であるからと言えるでしょう。
声が通るダックス種
この子たちは、アナグマを狩る手助けをしていました。
ご主人はアナグマの巣穴の前で待ち構え、ダックスが中に入ります。そのため、脚はより短く、穴の外のご主人に聞こえるようにより声の大きい個体同士を掛け合わせました。
よく吠える、と言われてしまうのはここから来ている気質と言えます。
この子たちの声は本当によく響くので当時は大変活躍したことでしょう。
元祖番犬、日本犬(種)
世界的に大ブームの日本犬。
6種類しかおらず、携帯電話会社のCMでお父さんをやっている北海道犬や、スケート選手が引き取ったことで有名になった秋田犬、もっともポピュラーな柴犬などのことを言います。
この日本犬に共通している気質はいわば「番犬気質」というもの。
昔の日本で犬を飼うといえば外飼い、つまり番犬として飼っていました。
警戒心が強く、知らない人には吠えて唸って・・。そうやっていち早く危険を知らせて家族や家畜を守っていました。
また、家族を厳格に順位づけするので一番偉い人以外無視!や明らかに人間を下に見ている、ということもあります。
すっきりとした顔立ちに大きな瞳で絶大な人気を誇っていますが、以上の理由から「番犬気質」はしばしば飼い辛いと言われてしまいます。
気質はどうにもならない?
さて、代表的な犬種の気質を見てきましたが、これらは「生まれ持ったもの」だからどうにもならないのでしょうか?
いいえ、たしかに気質として持っていますが「生活環境」で大いに変わってくると感じます。
ただ、ある程度理解をしておく方が「こんなはずでは」とならずに済むかもしれません。
例えばダックスをお迎えするか迷っている時に「吠えやすい」気質を持っているのだと知っていれば検討材料が増えますよね。
無駄吠えさせないように工夫しますし、そうすればお迎えした側もされた側も無駄に消耗しなくて済むのです。
日本犬を検討している時も「番犬気質」を理解してからお迎えする方が何倍も良いでしょう。
また、冒頭でも書きましたが、気質というのは種で共通です。つまり気質による悩みは同じ犬種と暮らしている人同士で共通なのです。
「テリア気質」でなかなかしつけがうまくいかない・・と悩んだ時にも、同じテリア種を飼っている方に教えを請うことができます。
まとめ
今回の記事では、読んでくださる皆さんがよく知っているであろう犬種に絞って書きましたが、まだまだ沢山の気質があります。
これらは生まれ持っているので人間がどうこうするのは難しいと感じたかもしれませんが、その子に合わせたしつけやトレーニング、コミュニケーションを重ねることで解決できるでしょう。
また、その子特有の性格が関係してくるので一概には言えませんが、「気質」は全ての子に顕著に表れるわけではありません。
ぜひ、愛犬との接し方を考える時、お迎えを検討する時などに「気質」を一つの有益な情報として取り扱っていきたいですね。