近年、有名人の発信によって注目されペットとして人気を博しているミニブタ。
一緒に暮らすには、いくつか気をつけたいポイントがあります。
この記事では行って欲しいケアと、気をつけたい感染症についてまとめました。
ぜひ、お迎え前に参考にしていただけると嬉しいです。
ではさっそくひとつずつ見ていきましょう。
ミニブタに必要なケア
室内飼育する場合、今からご紹介するものは必ず行ってあげてください。
ミニブタが怪我をするだけでなく、飼い主さんにも思わぬ影響が出ることがあります。
(オスの場合)キバのお手入れ
オスのキバは生涯に渡って伸び続けるので、定期的なケアが必要です。
飼い主さんが行う場合はやすりでゆっくり削りましょう。
嫌がる子も多いので獣医さんに任せる方が安心かもしれません。
獣医さんだと適度な長さに切断してもらえます。
爪切り
月に1回程度で爪切りをしましょう。
難しい場合は獣医さんに頼むのもひとつの方法です。
子どもの時は人間用爪切りが使えますが、大きくなったら馬用のものを使ってください。
爪を切った後はヤスリがけも忘れずに行いましょう。
ブタの爪は裏側から見ると、血管が見えやすいので切っても良い境目が分かりやすいです。
人間同様に爪の乾燥は良くありませんので、ひづめ用オイルで保湿してあげるとなお良いです。
お耳のお掃除
耳垢の放置は炎症につながってしまいます。
週に1度は耳掃除をしてあげましょう。
犬用の耳掃除液で充分ですので、びっくりしないようにぬるく温めてから綿棒などでお掃除をしてあげてください。
必ず、寝かせた状態で行いましょう。
ブラッシング
皮膚を清潔に保つために毎日行いましょう。
5分程度で十分です。
毎日のことなので、小さな頃から習慣づけると良いでしょう。
ブラッシングが大好きな子だと、やってもらいながら寝ちゃうこともありますよ。
ミニブタの代表的な感染症
ここからは感染症について書いていきます。
養豚場などで感染症がでると一斉に殺処分の対象になってしまいますよね。
ペットのミニブタにうつる可能性は低いですが、知っていて損のない知識かと思いますのでご紹介します。
お住いの地域で感染症が出た場合は速やかにかかりつけの獣医さんに指示を仰ぎましょう。
豚コレラ
豚コレラウイルスに感染することで発症する病気です。
感染すると、40℃を超える高熱で動けなくなって1週間から2週間ほどで死んでしまいます。
日本ではあまり発生がないと言われていましたが、2018年に26年ぶりに岐阜県で発生しました。
人への感染はありませんが、強い感染力と畜産業への被害を懸念して「法定伝染病」のひとつに認定されています。
悲しいことに、岐阜県内の豚舎(動物公園)にいた2匹のミニブタは検査されずに殺処分となってしまいました。
2019年現在、豚コレラ感染は終息を迎える兆しがありません。
関係各所が力を合わせてなんとか食い止めようとしているようですが、やはり感染力が強くなかなかうまくいっていないようですね。
野生のイノシシでも感染が確認されており、ワクチンを混ぜた餌を森に埋めるなどして、感染が他県に広がらないようにしています。
ただ、このワクチンも「豚コレラ発症時に症状を緩和する」程度のものでしかない為、根本的な病気の撲滅にはまだかかりそうですね。
一刻も早い事態の終息を願うばかりです。
日本脳炎
「コガタアカイエカ」という蚊の吸血によって感染する病気です。
これは人間にも感染してしまう恐ろしい病気です。
豚コレラ同様に「法定伝染病」指定されており、発症が確認された場合は速やかに「消毒や殺処分・移動禁止措置」が取られます。
人への発症率は100人から1000人に1人程度とのことですが、高熱や神経麻痺が起こり、その後20〜40%の割合で死亡します。
現在でも、西日本を中心に何件か感染が確認されている病気なので、お住いの地域が付近の場合は予防接種を検討しましょう。
オーエスキー病
ブタヘルペスウイルスによって起こる急性疾患です。
主な症状は「高熱」「食欲不振(全く食べなくなる)」「神経症状」です。
子どもの場合だと死んでしまうこともあります。
日本では市町村単位で「清浄地域」「準清浄地域」「正常化推進地域」が定められています。
ミニブタのお迎えを検討する場合は、お住いの地域が該当するかどうかの確認をしておきましょう。
該当していた場合はワクチン接種も視野に入れて獣医さんなどにアドバイスいただくと良いでしょう。
情報収集を欠かさない
日本におけるミニブタはペットとしての歴史が浅い為、伝染病などの対策・法令なども家畜ベースになっています。
かかりつけ医を見つけ、健康観察を怠らないことはもちろんのことですが、万が一に備えて接種できるワクチンがあるかどうかを教えていただきましょう。
また、伝染病などの情報も獣医さんの元にはいち早く伝達されますので、情報を共有してもらえるようお願いしておくのも良いですね。
まとめ
いかがでしたか?
ミニブタと安心で幸せな生活を送るためにも、紹介したケアはぜひ行ってくださいね。
伝染病に関しては飼い主側が出来ることは少ないかもしれませんが、病気に関する知識を深めることが予防の第一歩です。
まずは知るところから始めましょう。
以上、ミニブタのケアと感染症のご紹介でした。