ペットショップでも春頃になると見かけるようになってきたシマリスですが、その専門書などはまだまだ少ない状況です。
ペットとしても非常に魅力的なシマリスを飼育する際、どんなグッズが必要になるのでしょうか。シマリスはその野性的な習性から注意すべき点も多く、必要なグッズもハムスターなどとは多少異なります。
今回は、私がシマリスを飼育する中で使用しているグッズを、基本的なものから自作したものまでご紹介します。
Contents
シマリス飼育の基本グッズ
ケージ
シマリス用のケージとして一般的に使われるものは、ハムスターやインコ用の金網タイプのケージです。木製部分は齧ってボロボロにしてしまうので、金網タイプは必須になります。
シマリスは、ハムスターやハリネズミなどとは異なり、上下運動が非常に激しい動物です。動き回れる範囲が狭いと、運動不足やストレスの原因になりますので、ある程度の高さがある方がオススメです。大体60~80cmの高さがあると良いかと思います。
我が家では、飼い始めは小さなケージを使用していました。
しかし、シマリスの動きにストレスを感じたので、3段のカラーボックスを改造してケージを作りました。今では縦横無尽に動き回っています。
↑
こんな感じで、カラーボックスとBBQ用の金網を使用して作りました。
踏み台・枝
金網製のケージの場合は金網自体をよじ登って移動することができますが、踏み台や登り棒などを設置してあげると、それらを使って移動するようになります。ペットショップでも普通に購入できますので、付けてあげると良いと思います。
巣箱
シマリスは眠るとき、基本的に暗い巣箱の中にいます。
ハムスター用のものでも問題ありませんが、シマリスは巣箱の中に餌を溜め込んだりするので、少し大きめが良いかと思います。ペットショップにはシマリス用の巣箱も置いてありますので、参考にすると良いでしょう。
木製の巣箱が一般的ですが、一旦口に入れた餌を溜め込んだりしますので、カビてしまったりしないように毎日巣箱の中は掃除してあげてください。
写真は、巣箱の前面を開けた状態です。普段は閉じており、中は見えませんがぐっすり寝ているようです。
餌箱
ペットショップで売られている小動物用の餌箱を使用するのが良いでしょう。
100円ショップなどで売られている小さな陶器などでも問題ありませんが、動き回って倒してしまうことも多いので、ある程度の重さがあり安定するものがオススメです。
餌
ペットショップでも、シマリス用の餌は簡単に手に入ります。ハムスターやウサギ用の餌でも問題ありません。ひまわりの種は大好きですが、脂肪分ばかりなのであげ過ぎには注意が必要です。大人のシマリスで、多くても15粒くらいが良いでしょう。
その他にも、煮干しやゆで卵の黄身、フルーツなども栄養源として少量与えると良いです。とうもろこしや人参などの野菜も好んで食べますので、定期的に与えてあげましょう。
下記の製品は、食いつきも栄養バランスも良いと感じます。
給水用品
ケージ外に取り付ける、ボトルタイプのものが良いでしょう。
皿型や鳥類用など、ケージ内に置いて水を溜めておくものは、倒してしまったり糞尿で汚れたりしてしまうため使用しないようにしてください。
クーラー
シマリスにとって、気温は24~26℃くらいが適しています。
夏の暑い時期は熱中症にならないよう、エアコンで調整するのが必須なので、電気代が増えるのは覚悟しましょう。
私の場合は、小さ目の部屋で27℃設定で夏場はつけっぱなしでした。それでも電気代は、普段より1ヶ月2,000~3,000円程度上がったくらいでした。
それほど気温が上がらなくなれば、氷を入れたペットボトルにタオルを巻いてケージ内に入れておく、などの対策でも良いそうです。
ひんやりとする敷材やマットなども売られていますが、真夏はそれだけでは効果が期待できませんので、エアコンが一番安心かと思います。
ヒーター
上記のクーラーとは逆に、秋から冬、春先の寒い時期は暖めてあげなければなりません。特に真冬の、気温が1桁になる時期はしっかりと暖かくしておかないとシマリスは冬眠してしまう可能性があります。
冬眠から覚める際は非常に多くのエネルギーを使うため、そのまま死んでしまうケースもあるそうなので、基本的に冬眠はさせないように常にヒーターで暖かくしてあげてください。
小動物用のヒーターはペットショップで購入できますが、できればケージ外に取り付けてあげてください。シマリスはケージ内を跳び回るので、ヒーターに直接触れると火傷してしまう恐れがあります。
この写真のように、我が家では、ケージ外にヒーターを置き、更にその上からケージ全体をビニールで覆い、温度が逃げないようにしています。空気がこもりすぎないようにビニール上部には数箇所穴を開けています。
また、ほとんどのペット用ヒーター自体には温度調節機能がありません。そのため、サーモスタットを併用して温度が上がりすぎないように調整しています。サーモスタットとは、設定した温度になれば自動的に電源が落ちる装置で、気温が設定温度より低くなれば、また電源を入れてくれます。
トイレ
基本的に、シマリスはトイレの場所を覚えるということはありません。ケージの隅っこや壁際など、端の方で用を足すことが多いですが、毎日決まった場所にすることはないようです。
とは言え、頻繁にする場所はだんだんと分かってきますので、そういった場所にトイレ用の砂や敷材を集中して置いておくと良いでしょう。それでも、何もない所でおしっこをすることも多く、割と臭いますので毎日の掃除は必須です。
小動物の臭い用のスプレー(アルコール不使用)の製品がありますので、我が家ではそれを用いて拭き掃除しています。また、トイレ用の砂は、水分を吸って固まるものよりサラサラのままのタイプの方が掃除がしやすいかと思います。
かじり木
シマリスの歯は永久に伸び続けます。硬めの餌などを食べることで少しずつ削れ、長さを保っていますが、それでも足りない時のためにかじる用の木を入れてあげましょう。ケージに取り付けるものや据え置きタイプの製品もあります。
個体によっては、かじり木を入れても全く噛まない子もいます。そうした場合は、味付きのかじり木なども販売されていますので、試してみると良いかと思います。我が家でもいまいちかじっていなかったので、イチゴ味のかじり木を入れてみると、これでもかというくらいかじり出しました。
敷材
ペットショップでも、小動物用の敷材は売られています。その中でも、できれば広葉樹のチップがオススメです。針葉樹のチップでも良いのですが、個体によってはアレルギー反応を起こす可能性もあります。くしゃみや鼻水など、異常が見られた場合はすぐに使用をやめてお医者さんに診てもらうことが大切です。
また、新聞紙や硬めのペーパータオルなどを使用しても問題ありません。ケージ内に入れておくと、自分で細かく破って頬に目一杯詰め、巣箱に持ち帰る可愛い仕草も見られますよ。
その他のDIY用品
シマリスを部屋で遊ばせる(部屋んぽと言うそうです)際は、片時も目を離さないようにしなければなりません。
その行動力・移動力は凄まじいものです。カーテンを登り、カーテンレールの上からエアコンに飛び乗ったり、壁キックからの跳躍でテーブルの上、そこから台所へ・・・など、興味本位であらゆるところへ行こうとします。刃物や電気コード、食べてはいけないものなど危険が多いので要注意です。
我が家では、ダンボールやベニヤ板などを使った移動制限グッズを作成して対処しています。壁にはビニールを貼り、滑ってキックができないようにしたりしています。
しかしそんな苦労も虚しく、持ち前の運動能力で簡単に攻略されてしまいますので、その都度改良は欠かせません。人間の知恵とシマリスの身体能力比べの日々、といったところでしょうか。それもまた楽しいと思えてしまいます。
手作り感は凄いですが・・・現在はこんな感じです。
まとめ
今回は、我が家で使用しているシマリスの飼育に必要なグッズを中心にご紹介しました。この他にも様々なグッズが販売されており、特徴もそれぞれです。
しかし、中には事故の事例があるものも存在します。例えば、安易な作りの回し車で隙間に足を挟んで骨折してしまったり、敷材として売られている綿を喉に詰まらせたり・・・。
シマリスは好奇心旺盛な動物で、私達の予想を超えた動きを見せます。心配し過ぎかな?と思うようなことでも、少しでも不安があるようならその製品の使用は控えたほうが良いでしょう。
この記事が、シマリスを飼育される方のグッズ選びの参考になれば嬉しく思います。